1891年に海軍予備校(現海城中高)が開校してから100年と少し、2007年に古典芸能部は創設されました。
実は一時期、当校にも落語研究会なる部活が存在したそうなのでございますが、わずか6年足らずで消滅してしまったそうです。そこで、もう一度「古典芸能を現代に!」と一代目はこの古典芸能部(当時は同好会)をスタートさせました。
当初7名だった部員は40名を越し、ついには悲願の部活昇格。同好会創設に尽くした初代の情熱はその卒業後もしっかりと受け継がれています。
「古典芸能部」というのは「落語研究会」とは違うわけでありまして、落語の他にも歌舞伎や能、狂言、コント、さらには相撲といったものまでが扱われているのです。落語に関しましても「落語」ではない、あくまで「寄席」を追求する部活動なのであります。ということは寄席に欠かせない「色物」や「大喜利」もあるわけで、「ケンダマンダン」や「地図男」をはじめとする名物演目は皆様から高い評価をいただいております。
もうひとつ、この部は古典芸能を「演じる」だけだはなく「研究する」という目的も持っています。当部では毎年一回発行される部誌「河童狸」の執筆を各部員が担当しており、演じることはなくとも研究分野において成果をあげる部員もいます。
初代から伝えられた志。皆様も体験してみてはいかがでしょうか。
皆様はじめまして。古典芸能部顧問の川崎です。
当部では古典落語のみならず、コントや新作落語を愛好する生徒たちおよび、それらの作家(各コントグループに座付き作家がいるのです!)たちがそれぞれ活動しています。
また「謎掛け少年」、「地図男」、「ケンダマンダン」など色物陣も多彩に活躍しております。
年に数回、寄席見物やホール落語鑑賞を有志で行っている他、落語の舞台の訪問も行っています(これまでに、「黄金餅」の道中、大圓朝墓参などを行い、ルポを部誌に掲載しました)。また、毎年8月には南房総で合宿を行っており、300人収容の「道楽園ホール」での稽古は晩夏の風物詩として定着しております。
ところで、本部の年間最大の行事は、毎年9月に行われる本校文化祭での「海城寄席」です。
本校の文化祭は、その規模と内容で各方面から好評を頂いておりますが、海城寄席はその催しのひとつとして定着。恒例のイベントとして、ご期待をお寄せいただいております。
近年の主な活動は、以下の通りです:
このような活動をご覧頂いて分かりますように、当部は古典芸能を中心に据えつつ、映画や演劇、相撲などあらゆる芸能を探求するサークルであり、まさに、活動のフィールドが狭まることを知らない部であると、一同、自負しております。
最後に、この部に興味をもたれた在校生の皆さん。
この部は、決して活動を強制することはありません。実際、「実演はちょっと...」という部員もおり、その場合は鑑賞、批評、あるいはコントや新作落語に健筆をふるうなど、各自のペースで運営されています。一度、木曜日の放課後に遊びに来てみませんか。2号館2階の資料室前でお待ちしています。